不動産価格 real estate price 2004 8 10
今となっては、「後の祭り」ですが、
今日(8月10日)の日本経済新聞では、
「今と昔の不動産価格」についての記事がありますし、
今後、何かの参考になるかと思い、
かつての日本における不動産価格のバブルについて書いておこうと思います。
あの時、日本の不動産価格がバブル状態にあった時、
日本が取った政策は、誤りでした。
たとえば、金利の急激な引き上げ、不動産融資の総量規制などです。
こうした政策は、お金の流れを制限するものでした。
しかし、社会主義国ならばともかく、
資本主義国においては、「お金の流れ」とは、「血液の流れ」に相当しています。
たとえば、人間の体が、スポーツなどによって、
過熱しているので、血液の流れを制限した。
そうすると、人間の体は、どうなるでしょうか。
不動産価格が急上昇して過熱しているならば、
つまり、供給に対して需要が多いならば、
供給を増やせばよかったのです。
東京の池袋にあるサンシャインの展望台から見れば、
東京は、ほとんど平らです。
あの当時、世界最高の不動産価格だった東京が、
ほとんど平らで、高層ビルは、わずかに点在する程度だったのです。
このように、非常に効率が悪い土地利用があったのです。
確かに、日本は地震大国です。
しかし、日本には、大地震にも対応できる技術力があったはずです。
あの時、不動産価格のバブルの時、
実施すべき政策は、金融などの規制強化ではなく、規制緩和だったのです。
つまり、建築規制などの「規制緩和」だったのです。
こうした規制緩和によって、不動産の供給量を増やすべきだったのです。
もう一度、東京タワーか、サンシャインか、都庁か、
どこでもいいですから、よく晴れた日に、展望台から、東京を眺めてみましょう。
これが、「世界都市」と言えるのでしょうか。
どう見ても、「発展途上国の都市」にしか見えないのです。
土地の有効利用と世界都市という観点で、
東京を考えるべきだったのです。
現在の状況において、
東京に、阪神大震災クラスの大地震が起きた場合、
高層ビルは生き残るでしょうが、低層の建物は壊滅します。
地震と「地震による火災」によって、低層の建物は壊滅する可能性が高いのです。
あの時、不動産価格のバブルの時、
政治家もマスコミも、庶民と同じく、情緒的な反応しかできなかったのです。
いつの間にか、大衆迎合的な政治家、大衆迎合的なマスコミになってしまったのです。